カラヤン&ベルリン・フィルによるモーツァルト後期交響曲集

〜EMI録音(1970)・DG録音(1975~1977)〜

カラヤンはベルリン・フィルと1970年代に二つのモーツァルト後期交響曲集録音を残している。 どちらもカラヤン美学の真骨頂と誉れの高い名盤である。 先ずEMIへの1970年9月にベルリン・ダーレムのイエス・キリスト教会でのセッション第35番”ハフナー”、第36番”リンツ”、第38番”プラハ”、第39番、第40番、第41番”ジュピター”である。 この初出LPセットには録音プロデューサーのミシェル・グロッツの提案もありボーナス盤としてリハーサル風景LPが添付された。 筆者はカラヤンの現代感覚の優美なモーツァルトに心酔した (写真1 EMI録音、LP BOXセット、東芝EMI AA 9728~30)。 そしてその5年後1975年から77年にかけて独グラモフォンに録音された第32番を加えた2度目のセット・アルバムである。 こちらは航空機の騒音問題等で録音場所が1973年から変更されたベルリン・フィルハーモニーでのセッションである。 筆者は時の気分に応じそれぞれ針をおろしている (写真2 DG録音、LP BOXセット、独グラモフォン2709 080)。

写真1    カラヤン&ベルリン・フィル「モーツァルト後期交響曲集」1970年EMI録音3LP BOX(東芝EMI-AA9728~30)

写真2    カラヤン&ベルリン・フィル「モーツァルト後期交響曲集」3LP BOX-独グラモフォン1975~1977録音(2709 080)