カラヤン&ベルリン・フィル来日公演を聴く、1984
カラヤン&ベルリン・フィル来日公演を聴く、1984年10月21日、東京文化会館
1984年10月、カラヤンとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は8度目の来日公演を行った。カラヤン自身はちょうど10回目の来日となった。東京公演に先立って行われた2日間の大阪公演はこの2年前に新しく開館した「ザ・シンフォニーホール」が使用されている。続く東京公演は21日から24日まで連日4日間開催され日曜日にあたる初日21日東京文化会館はマチネ公演(14時開演)翌22日からはもう馴染みになった普門館で行われた(写真1 1984年東京公演チラシ(表)/写真2 東京公演チラシ(裏)/写真3 公演日程)。公演のプログラム構成は今回これと云って驚くような出し物はなかったが筆者はレスピーギの交響詩「ローマの松」がAプロに組まれていることに注目、21日の東京文化会館の公演を聴くことにした(写真4 1984年公演プログラム表紙/写真5 カラヤンのメッセージ)。カラヤンはベルリン・フィルと1958年の「フィルハーモニア管弦楽団」との録音(EMI)以来およそ20年ぶりにこの「ローマの松」を再録音していた。カップリングされた「ローマの噴水」はこれが初録音であった(写真6 カラヤン&ベルリン・フィル「ローマの噴水・松」<1977-78年録音>独グラモフォン初出LPジャケット)。この東京での演奏もカラヤン美学を繊細に浮き出したベルリン・フィルの響きが印象的だった。プログラムD(フランス・プロ)(10/19大阪・10/24東京)では急遽一部演奏曲目が変更になり別紙の変更・お詫びの知らせがプログラムに挿入され(写真7)プログラム本体はシールで対応していた(写真8・9 公演プログラムA・B・C・D/写真10 10月21日・東京公演チケット)。