カルロス・クライバーによる喜歌劇「こうもり」全曲盤、1975年~1976年録音

ウィーンをはじめ特にドイツ語圏ヨーロッパのオペラ・ハウスの大晦日から新年にかけての出し物はヨハン・シュトラウス(II世)喜歌劇「こうもり」の上演を数多く見かける。 このシュトラウスの優雅で親しみやすいワルツやポルカの旋律が彩るオペレッタだからこそと思われる。 ちなみにこのオペレッタの初演は1874年にアン・デア・ウィーン劇場(写真1 筆者撮影)され財政上の理由で一時上演中止もあったようだが上演自体は大変好評だったと云われている。 紹介のバイエルン国立歌劇場管弦楽団とのカルロス・クライバー盤は「アイゼンシュタイン」に名バリトンの「ヘルマン・プライ」を起用、その妻ロザリンデを歌うユリア・ヴァラディ (ソプラノ)もまた素晴らしい。 また第2幕のフィナーレでは本来のバレエ音楽の代わりにポルカ「雷鳴と電光」が演奏されている。 ミュンヘン、ヘルクレスザールにおけるセッションだがライブの雰囲気も錯覚させられてしまう録音である
(写真2 2LP BOX、国内盤グラモフォン-MG 8200~01 1976年リリース/写真3 LPキャスト・演奏・録音データ)。

写真1    アン・デア・ウィーン劇場(筆者撮影1996年1月4日)

写真2    カルロス・クライバー/ヨハン・シュトラウス喜歌劇「こうもり」全曲盤2LP BOX国内初出盤(グラモフォンMG 8200~01)

写真3    キャスト&演奏・録音データ