カール・リヒターによるモーツァルト「レクイエム」、1961
世界的バッハ音楽の権威として知られたカール・リヒター(Karl Richter/1926~1981、写真1)のモーツァルト作品の録音は意外に少なく「レクイエム」は今回の紹介盤が唯一のものである。 もちろん彼自身が創設したミュンヘン・バッハ管弦楽団・合唱団との録音で4人の独唱陣も往年の名歌手マリア・シュターダー(ソプラノ)、ヘルタ・テッパー(アルト)、ヨーン・ヴァン・ケステレン(テノール)、カール・クリスティアン・コーン(バス)を揃えている。 やや速いテンポで振るリヒターの格調高い演奏が魅力である。 録音は1961年11月、独テレフンケン(TELEFUNKEN)音源で紹介のLPは1971年、キングの廉価盤「世界名曲1000シリーズ」からリリースされた。 当時まだ学生の筆者はリヒターのレコードが廉価盤でリリースされたことに驚いた記憶がある(写真2 LPジャケット-キングGT-1070/写真3 LPレーベル面)。