クリスティアン・フェラスによるラロ「スペイン交響曲」、Concert Hall盤

20世紀、フランスの世界的名ヴァイオリニストであるクリスチャン・フェラス(Christian Ferras/1933~1982)はラロの代表作「スペイン交響曲」を1958年にステレオでワルター・ジュスキント(Walter Susskind/1913~1980)&フィルハーモニア管弦楽団とEMIに録音していたが今回の紹介盤はそれからおよそ10年後の「Concert Hall」への再録音盤である。 バックはスイス、ローザンヌ出身のルネ・クロッフェンシュタイン(Lené Klopfenstein(1927~1984)が指揮するモンテカルロ国立歌劇場管弦楽団である。 指揮者クロッフェンシュタインは日本では馴染みが薄いが1970年7月読売日本交響楽団定期に客演、シューベルト「ロザムンデ」序曲、モーツァルト「ピアノ協奏曲第26番 ”戴冠式 ”」(ピアノ:木村かをり)、シューマン「交響曲第3番 ”ライン”」を指揮している。 またモントルー国際音楽祭のディレクターのほかLPジャケットの紹介によれば蘭フィリップス・レコードの副社長を長年渡り務め数多くの名盤を制作担当したそうである。 この「スペイン交響曲」もフェラスとの息もあい優美で格調高い演奏を聴かせている。 LP裏面後半に収録されたラロの舞踊組曲「ナムーナ(Namouna)」からの4曲も意外にレコード録音が少ない貴重録音である (写真1 LPジャケット、国内盤Concert Hall-SMS 2675/写真2 LPレーベル面)。

写真1    LPジャケット(国内盤Concert Hall-SMS 2675)

 

写真2    LPレーベル面