クリスティーナ・オルティスの「ワルソー・コンチェルト

イギリスの映画音楽作曲家リチャード・アディンセル(Richard Addinsell/1904~1977)の代表作品のひとつ映画「危険な月光(Dangerous Moon-light/1941)」で使用されたワルソー・コンチェルト(Warsaw Concerto)のクラシック・ピアニストによる録音は意外に少ない。 その一因はこの作品がセミ・クラシックのジャンルに含まれるからかも知れない。 そんなことからも今回紹介するレコード、ブラジル出身名女流ピアニスト、クリステイーナ・オルティス(Cristina Ortiz)のモーシェ・アツモン(Moshe Atzmon) &ロイヤル・フィルとの1984年録音は大変興味深い1枚だった。 このLPにはこの作品のほか生では滅多に聴くことがない珍しい作品、イギリス出身でフランスで活躍したリトルフ(Litolff)の「交響的ピアノ協奏曲第4番」から「スケルツォ」や19世紀に活躍した米国出身の作曲家・ピアニスト、ゴットシャルク(Gottschalk)の「勝利の大幻想曲 (ブラジル国歌による変奏曲)」(ヘイゼル編曲版)がLP第一面に収録されている。 また「第二面」に収録された名曲ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番ハ短調」は彼女の代表盤でもあり定評ある名演に数えられている。 ちなみに1986年リリース当時日本ではCDのみの発売だったため写真のLPは「ソウル」で求めた「英デッカ韓国盤」である(写真1 LPジャケット、英デッカ韓国盤-SEL-RD 633/写真2 LPジャケット裏面-演奏・録音データ等/写真3 LPレーベル面)。

写真1    クリスティーナ・オルティスの「ワルソー・コンチェルト」ほかLPジャケット(英デッカ韓国盤-SEL-RD 633 1986年リリース)

写真2    LPジャケット裏面-収録作品・演奏データ

写真3    LPレーベル面