クルト・ラップによるピアノ小品集

ウィーン出身のピアニスト、クルト・ラップ(Kurt  Rapf/1922~2007、写真1)は指揮者、オルガニスト、チェンバリスト、作曲家、大学教授等々のマルチな顔を持った人だった。今回の紹介盤は彼がドイツの世界的名バスバリトン歌手ハンス・ホッター(Hans Hotter/1909~2003)の1964年3月来日公演に伴奏ピアニストとして同行した折、日本グラモフォン-青山スタジオで録音した”乙女の祈り”と題したピアノ小品集である(写真2 LPジャケット、国内盤グラモフォンSLGM 1223)/(写真3 LPレーベル面)。 アルバムにはタイトル、ポーランド-ワルシャワ出身の女流ピアニスト、テクラ・バダジェフスカ(Tekla Bądarzewska)作曲「乙女の祈り」をはじめトロイメライ(シューマン)、ハンガリー舞曲第5番・第6番(ブラームス)、舞踏への勧誘(ウェーバー)等々の名曲が13作品収録されている。 久しくレコード棚に眠っていた1枚、針をおろすと爽やかな気分になる。

写真1 クルト・ラップ(インターネット画像から)

 

写真2 LPジャケット(国内盤グラモフォンーSLGM 1223)  1964年リリース盤

 

写真3 LPレーベル面