ケント・ナガノ & ハレ管弦楽団初来日公演を聴く、1996

〜1996年6月9日、サントリーホールにて〜

かつてはハミルトン・ハーティやサー・ジョン・バルビローリも歴代首席指揮者を務めたイギリス最古の歴史を持つオーケストラ「ハレ管弦楽団」の初来日公演は1996年6月のことだった。 同行した指揮者は時の音楽監督ケント・ナガノ(写真1  初来日公演プログラムから)、因みに彼の日本デビューは1986年「新日本フィル」との(マーラー「大地の歌」ほか)サントリーホール・オープニング記念公演であった。 今回の公演ではエルガーの「エニグマ変奏曲」、ベートーヴェン「交響曲第3番<エロイカ>、ベルリオーズ「幻想交響曲」等々多彩なプログラムが並び筆者も迷ってしまったが1984年ボストン交響楽団のコンサートで急遽小澤征爾の代役を務めマーラー「交響曲第9番」をリハーサルなしで指揮したエピソードを思い起し6月9日に演奏される同曲「プログラムB」を聴いてみることにした(写真2  ハレ管弦楽団初来日公演プログラム表紙/写真3  筆者が聴いたプログラムB)。 ケント・ナガノのレパートリーは古典派から近現代のオペラ作品に至るまで大変幅が広いが今回のマーラーも深読みでテンポもやや遅めでじっくりとこの作品の真髄を聴かせていた。 後にこの時の公演はNHK-FMで放送され筆者もエアチェックし現在も時々当時を思い出しながら鑑賞している。  またこの楽団の本拠地は「マンチェスター」だがこの年(1996年)には新設演奏会場の「ブリッジウォーター・ホール」が完成、旧会場の「フリートレード・ホール」から新設会場へ移転している。  写真4は新設の「ブリッジウォーター・ホール」(ポストカードから)で、写真5は1996年6月9日公演チケットである。

写真1    指揮をしたケント・ナガノ(1996年 初来日公演プログラムから)

写真2     1996年 ケント・ナガノ & ハレ管弦楽団初来日公演プログラム表紙

写真3    筆者が聴いたプログラムB

写真4    ハレ管弦楽団の本拠地「ブリッジウォーター・ホール」(マンチェスター、ポストカードより)

写真5    1996年6月9日 ケント・ナガノ & ハレ管弦楽団 初来日公演チケット