ザルツカンマーグート地方を訪ねて(2、完)、1987年夏

ハルシュタット ⇨ バート・イシュル ⇨ そして古都シュタイヤーへ

ザンクト・ヴォルフガングを後に筆者はさらに南に位置する湖水地帯ハルシュタット(Hallstatt)に向かった(漫遊記283のマップ参照)。 こちらはオーストリアの代表的景勝地として大変人気を呼び1997年にはこの周辺一帯を文化的景観としてユネスコの世界遺産に登録された。 このハルシュタット湖畔の絶景には時間を忘れてしまう(写真1  ハルシュタット湖畔の絶景、筆者撮影)。
さらにここから北上、オーストリア最古の温泉地バート・イシュル(Bad Ischl)へと進む(漫遊記283のマップ参照)。 またこの街は皇帝フランツヨーゼフの夏の避暑地としても知られ街の中心をトラウン川が流れこの川沿いにオペレッタ作曲家フランツ・レハールが晩年過ごした邸宅があり現在ではレハール・ヴィラ(博物館)として公開されている(写真2  レハール・ヴィラ、筆者撮影)。 この街の繁華街も優雅さを感じる落ち着いた雰囲気が印象的だった(写真3  バート・イシュルの繁華にて、筆者撮影)。
午後はザルツカンマーグートを離れ古都シュタイヤー(Steyr)へと向かった。 この街は千年の歴史を持つ中世の街並みが魅力である。 街の中心はシュタット広場、情緒ある歴史的建造物が立ち並ぶ。 写真の高い塔は市庁舎でロココ様式の建築が美しい(写真4  シュッタト広場、筆者撮影/ 写真5  シュッタト広場のメイン・ストリート、筆者撮影)。 広場の中ほどにはレオポルドの泉と呼ばれるオブジェが立っている(写真6  レオポルドの泉、筆者撮影)。 また古城ランベルク城への入り口や教会の塔も中世の雰囲気を醸し出している(写真7  ランベルク城の入り口/ 写真8  中世の面影が残る旧市街 / 写真9 ショッピング・ストリート、以上筆者撮影)。 最後に余談をひとつ、シューベルトの「ピアノ五重奏曲"ます"」は彼が友人と共に1819年夏、避暑を兼ね演奏旅行でこの地に滞在した際に作曲されたと伝えれているが滞在期間中には完成まで至らず結局のところウィーンに戻りこの年の秋に完成したと推定されている。
(完)

写真1    ハルシュタット湖畔の絶景(筆者撮影)

写真2    レハール・ヴィラ(筆者撮影)

写真3    バート・イシュルの繁華街(筆者撮影)

写真4   古都シュタイヤーのシュタット広場(筆者撮影)

写真5    古都シュタイヤーのメイン・ストリート(筆者撮影)

写真6    古都シュタイヤーのレオポルドの泉(筆者撮影)

写真7    ランベルク城の入り口(筆者撮影)

写真8    中世の面影が残る旧市街(筆者撮影)

写真9    古都シュタイヤーのショッピング・ストリート(筆者撮影)