ザ・スーパー・コンサートを聴く、1997
ナタリー・コール(R&B・ジャズ歌手)
キリ・テ・カナワ(ソプラノ歌手)
アンドレ・プレヴィン(指揮とピアノ) & NHK交響楽団
〜1997年8月8日、NHKホールにて〜
R&B、ジャズ歌手ナタリー・コール(写真1)、キリ・テ・カナワ(ソプラノ歌手/写真2)、指揮とピアノ、アンドレ・プレヴィン(写真3)そして管弦楽NHK交響楽団による「ザ・スーパー・コンサート」が1997年8月6日・7日・8日の3日間に渡りNHKホールで開催された。 筆者最終日8日の公演を聴いた。 ナタリー・コールはかの1950年代の伝説のジャズ・ピアニスト、歌手のナット・キング・コールの愛娘、数々のグラミー賞を受賞したポピュラー界の大スター。 キリ・テ・カナワはニュージーランド出身の世界的名ソプラノ歌手、そして指揮とピアノのアンドレ・プレヴィンはジャズ、映画音楽、クラシック音楽の幅広い分野で大活躍、世界の音楽ファンから人気の的であった。この3人の役者がそろい音楽のジャンルを超えまさにクロスオーバーされたコンサートが展開された(写真4 公演プログラム表紙)。
プログラムはグリンカの歌劇「ルスランとリュドミーラ」序曲から軽快に始まった。そしてナタリー・コールが登場、1920年代30年代の名曲「スターダスト」「アズ・タイム・ゴウズ・バイ」を披露、モーツアルトの歌劇「フィガロの結婚」序曲に続きキリ・テ・カナワ得意の伯爵夫人のアリア「愛の神よ、照覧あれ」を見事な美声で歌う。 休憩をはさみ再びナタリーが懐かしい「ルート66」など3曲を歌いあげる。 カナワはコルンゴルトの代表作「死の都」」から「マリエッタの歌」、プッチーニ「トスカ」から「歌に生き愛に生き」などを熱唱した。プログラムのクライマックスはミュージカル「ショー・ボート」からナタリーとカナワの共演、プレヴィンのピアノとベースにはデイビッド・フィンクも加わった。 フィナーレは「ショーボート」からナタリーとカナワによる「愛さないではいられない」で締めくくられた(写真5・6 演奏曲目)。
このようにジャンルを超えクロスオーバーされたプログラムは以前に紹介した「つくば科学万博'85」の「ジャーマン・クラシカル・ロック・ナイト」を思い起した次第である(漫遊記75)。 写真7は当日の公演チケットである。