シベリウス「ヴァイオリン協奏曲」、1903/04年オリジナル版世界初録音
シベリウスのヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47は現在作曲者自身改訂の1905年版が演奏され親しまれている。 しかし1904年の初演は作曲者シベリウス自身の指揮によりチェコのヴィクトル・ノヴァチェク(Viktor Nováček)のヴァイオリンで1903/04年のオリジナル版で演奏された。 シベリウスは当時オリジナル版では満足せず1905年にとりわけ「第1楽章」に大幅に手を入れたスッキリとスマートになった第二稿を完成させた。 その後「第一稿(オリジナル版)」はシベリウス自身が封印、演奏も禁止したため初演以来「幻」となり今回紹介する世界初録音となるオスモ・ヴァンスカ&レオニダス・カヴァコス盤がリリースされた1991年まで日の目を見ることがなかった。 しかもこの録音もシベリウス遺族がヴァンスカ&カヴァコス、ラハティ交響楽団のために1回のみ許可したと云われ大変貴重もので現在も世界唯一のオリジナル版による録音とされている。 尚、CDには1991年1月録音のオリジナル版と共に1990年11月録音の現行版も収録されておりそれぞれの相違を楽しみながら鑑賞することもでき興味深い(写真1 レオニダス・カヴァコス、CDジャケット裏面開催写真/写真2 O.ヴァンスカ&L. カヴァコス、ラハティ響シベリウス「ヴァイオリン協奏曲、オリジナル版・現行版、CDジャケット・スウェーデンBIS CD-500/写真3 CD演奏データ/写真 CD録音データ)。 CDジャケットのヴァンスカのサインは1999年10月、ラハティ響と来日の際に入れてもらったものである。