シュトラウスIIのオペレッタ「ヴェネツィアの一夜」貴重な全曲盤

J.シュトラウスIIが1883年にヴェネツィア(写真1 筆者撮影)を舞台に書きあげたオペレッタ「ヴェネツィアの一夜」は諸事情もありウィーンではなくベルリンで初演された。 しかしこのベルリン初演の批評はあまり良くなかったため随所に手を加え数日後にウィーンでの初演となりこちらは逆に大好評を得たようである。 シュトラウスの数々の美しいメロディーがタップリと楽しめるオペレッタなのだが意外にも全曲録音盤は少ない。 紹介盤は1968年頃の録音だが1982年に東芝EMIからリリースされた国内盤初の全曲盤である。 歌手陣にはニコライ・ゲッタ(テノール)をはじめヘルマン・プライ(バリトン)やアンネリーゼ・ローテン・ベルガー(ソプラノ)等々の世紀の名歌手も録音に参加している。 指揮のフランツ・アラースはチェコ出身でオペレッタやミュージカル作品を得意とした人である。 尚、グラウンケ交響楽団は1945年に作曲家・指揮者のクルト・グラウンケによりミュンヘンに創設されたオーケストラで現在のミュンヘン交響楽団である(写真2 2LP BOX-東芝EMI EAC 87064-65 / 写真3 演奏・キャスト一覧)。

写真1    ヴェネツィアの風景(大運河に架かるリアルト橋)1999年12月筆者撮影

写真2    J. シュトラウスIIの喜歌劇「ヴェネツィアの一夜」全曲盤/F. アラース指揮グラウンケ響他2LP BOX(東芝EMI-EAC87064~65)

写真3    LP演奏・キャスト一覧