ショルティ&ウィーン・フィル来日公演を聴く、1969

〜1969年2月21日、東京文化会館にて〜

1969年、「ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団」は前回ヘルベルト・フォン・カラヤンと共に来日して以来およそ10年振りにゲオルク・ショルティと通算3度目の来日公演を行った。 因みに初来日は1956年のパウル・ヒンデミットとの公演であった(ただこの初来日公演は総勢60名程度の来日だった)。 筆者は今回(1969)の公演で注目したのは「プログラムA」で演奏されるブルックナー「交響曲第7番」である。 早速、当時来日記念盤としてリリースされたショルティ&ウィーン・フィルによる写真のLPレコードを買い求め予習をして公演日2月21日会場の東京文化会館に足を運んだ(写真1   ショルティ&ウィーン・フィル-ブルックナー交響曲第7番ほか2LP来日記念盤ジャケット)。 このレコードはショルティ初のブルックナー交響曲録音で1965年10月にウィーンのソフィエンザールでセッション録音されたものである。 ウィーン・フィルのたおやかな響きが美しい。 またLP第4面にはワーグナー「ジークフリート牧歌」がワルター・ウェラーをリーダーとするウィーン・フィルメンバーによるオリジナル室内楽編成で収録されている。
さて筆者が聴いたこの「プログラムA」は東京での1回のみの貴重な公演だった。 前半のモーツアルト「交響曲第39番」はショルティの颯爽とした指揮ぶりが印象的だった。 後半のお目当てのブルックナーは期待通り先のLPと同様「ノヴァーク版」による演奏でウィーン・フィルの柔らかい弦、管楽器の響きが頭の中を駆け巡った(写真2  1969年来日公演プログラム表紙/写真3  1969年来日公演日程/写真4  筆者が聴いたプログラムA)。

写真1    ショルティ&ウィーン・フィル  1969来日記念盤 ブルックナー交響曲第7番 LPジャケット

写真2   1969年 ショルティ&ウィーン・フィル 来日公演プログラム表紙

写真3    1969年ショルティ&ウィーン・フィル 来日公演日程

写真4    筆者が聴いたプログラムA(1969年2月21日東京文化会館)