ジェームズ・ロッホラン&日本フィルの想い出-(1)、1980
本年(2018年)、87歳を迎えたスコットランド地方グラスゴー出身の名指揮者ジェームズ・ロッホラン(James Loughran)(写真1 日本フィル第323回定期プログラムから)が初めて「日本フィル」の指揮台に立ったのは1980年5月のことだった。 筆者は彼がバルビローリの後継として「ハレ管弦楽団」の首席指揮者時代に英国の新レーベル「エニグマ」に録音したベートーヴェンの「エロイカ」のレコード(写真2)を聴きこの重厚なベートーヴェンをスッカリ気に入ってしまった。 余談になるがこのLPでは第1楽章提示部の繰り返しを実行しているため第2楽章を途中で中断させないためか第1面の最初に第4楽章、第1楽章、第2面に第2楽章と第3楽章が収録された変則的なレコードだった。 当時、彼はベートーヴェン指揮者としても注目されこの「日本フィル」客演の際もベートーヴェンの交響曲第4番・第7番(第323回定期)、特別演奏会では「第5番」・「第6番」をプログラムに取り上げている(写真3 第323回定期プログラム表紙/写真4 同、演奏曲目/写真5 特別演奏会プログラム表紙/写真6 同、演奏曲目)。 また6月21日、「第37回横浜定期公演」では得意のホルスト組曲「惑星」が演奏され多くの聴衆を魅了した。 筆者もこれらの公演に足を運びロッホランの魅力を満喫した(写真7 第37回横浜定期公演プログラム表紙/写真8 同、公演曲目/写真9 各公演チケット)。