ジャクリーヌ・デュ・プレ、伝説のライブ盤から
イギリス出身の天才的チェリストとして誉れが高かった「ジャクリーヌ・デュ・プレ(Jacqueline du Pré/1945~1987)」の伝説のライブ録音から1枚取り上げてみたい。 彼女は1961年、16歳にして世界的ホールのひとつに数えられる「ウィグモア・ ホール(Wigmore Hall)」で正式なデビュー・リサイタルを果たす (写真1 「ジャクリーヌ・デュ・プレ、1961年3月デビュー・リサイタル ポスター」、インターネット画像から)。 その後、イギリスの国民的音楽祭「プロムス(PROMS)」の常連になり国際的名声を得た。 1975年にはエリザベス女王から「大英帝国勲章」も授与されている。
今回取り上げるライブ盤は1971年1月23日フィラデルフィアの音楽アカデミーにおけるコンサート、夫君ダニエル・バレンボイム指揮フィラデルフィア管弦楽団との「サン=サンース:チェロ協奏曲第1番」と1967年11月26日ストックホルムのコンサート・ホールにおけるセルジウ・チェリビダッケ指揮スウェーデン放送交響楽団との「ドヴォルザーク:チェロ協奏曲」のコンサート・ライブが収録されたものである(写真2 CDジャケット(独TELDEC 8573-85340-2) / 写真3 CD収録曲-演奏録音データ / 写真4 CDレーベル面)。 彼女の演奏はライブ、セッション録音共にとても情熱的演奏が魅力だがとりわけこのライブ録音はまさに彼女の天才的な演奏感覚が如実に現れている。 尚、余談になるが後者の「ドヴォルザーク」は以前に「ドイツ・グラモフォン」よりリリースされていたものと同一音源である。