ジャン・マルティノン&フランス国立放送管、日本未発売LPから

今回はフランスの名匠ジャン・マルティノン(Jean Martinon/1910~1976、写真1)が1970年にフランス国立放送管弦楽団と独グラモフォンに録音した日本未発売LPを取り上げてみたい。 これは「スペイン交響曲」で有名なフランスの作曲家エドゥアール・ラロ(Edouard Lalo/1823~1892)の舞踊音楽ナムナ(Namouna)組曲第1番・第2番ほか「ノルウェー狂詩曲」など普段耳にしない作品を集めた珍しいアルバムである。 マルティノンは「ナムナ」組曲を1950年代にモノラルでロンドン・フィルと録音しておりこのステレオ録音は再録音となる。 ラロ異国情緒あふれる色彩感が存分に味わえる貴重な1枚である写真2 LPジャケット独グラモフォン、フランス盤/写真3 LP収録作品・演奏データ)。 ちなみにタイトルの「ナムナ」とは古代ギリシャを舞台とし美しい女奴隷「ナムナ」を主人公にした作品だがバレエ初演当時の評判はあまり良くなかったようだ。 余談になるが当時の独グラモフォン-フランス盤は頑丈な見開きジャケットの中にさらに厚紙LPケースが挟み込まれており湿度が高い日本ではLP保存に大変重宝した。

写真1    録音中のジャン・マルティノン(LP掲載写真)

写真2    ジャン・マルティノン&フランス国立放送管/ラロ「舞踊音楽ナムナ組曲ほか」LPジャケット(独グラモフォン-フランス盤 2530 106)

写真3    LP収録作品・演奏データ