ジョルジュ・ジョルジェスク&ジョルジュ・エネスコ・フィルのベートーヴェン交響曲全集
1970年の「ベ―ト―ヴェン生誕200年」からはや半世紀が経過し今年2020年は楽聖の生誕250年を迎える。 「光陰矢の如し」、歳月はアット云う間に過ぎ去っていく。 これまでも「ベートーヴェン交響曲全集盤」は何回も紹介済みだが今回は東欧ルーマニア録音、ジョルジュ・ジョルジェスクの全集盤を取り上げてみたい。 20世紀を代表するルーマニアの名匠「ジョルジュ・ジョルジェスク」については過去に「漫遊記450」で取り上げているがこの全集盤は1960年代初頭にステレオ・セッションによって行われた貴重録音で2012年にルーマニア「エレクト・レコード(ELECT RECORD)」(漫遊記334参照)原盤ステレオ・マスターテープからの初CD化されたアルバムである (写真1 CDジャケット、東武ランドシステム、ELECT RECORD・ ERT 1001-1005-2 /写真2 CD解説ブックレット表紙)。 アルバムには全9曲の交響曲のほか同時期にステレオ収録された「レオノーレ序曲第3番」・「コリオラン序曲」・「エグモント序曲」も含まれている。 管弦楽はジョルジェスクが1955年より亡くなる1964年まで首席指揮者をつとめた「ジョルジュ・エネスコ・フィル(旧ブカレスト・フィル)」、また「第9」の「合唱」はルーマニア語で歌われている。 とにかくマスター・テープが最良状態で保存とのことで音質も大変素晴らしい。 そのうえ指揮者ジョルジェスクのアクも随所に感じられ興味もそそわれた異色の全集盤である(写真3・4 CD演奏・録音データ)。