スザンネ・ラウテンバッハ(Vn)のベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲」

ドイツ、アウグスブルグ(Augsburg)出身の名女流ヴァイオリニスト:スザンネ・ラウテンバッハー(Susanne Lautenbacher、写真1)は今年89歳を迎える。 彼女は古典から現代作品までレパトリーも広く数多くのレーベルにレコーディングの数も多い。 筆者が最初に彼女のレコードに接したのはこの「日本コロムビア」廉価盤「ダイヤモンド・シリーズ」のベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲」だった。 彼女が1960年代初期に米VOXに録音した1枚である (写真2 LPジャケット、日本コロムビアMS-1058-VX)。 リリース当時1970年はベートーヴェン生誕200年の年を迎えジャケットにはその記念シールは貼付されている。 指揮者とバックのオーケストラは先日「漫遊記912」で紹介済みのフーベルト・ライヒェルト(Hubert Reichert)が指揮するヴェストファリア交響楽団(Westfälisches Sinfonieorchester)である。 また彼女が弾く「第1楽章」のカデンツァはクライスラーのものを使用している。 また合わせて収録された「ロマンス」ト長調とヘ長調(クルト・クレマー指揮バーデン国立管弦楽団)との演奏もなかなか味がある。 筆者の忘れがたい彼女の録音の一つである。

写真1    スザンネ・ラウテンバッハー(インターネット画像)

写真2    スザンネ・ラウテンバッハー「ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲ニ長調ほか」LPジャケット(日本コロムビア-MS 1058-VX)