スッペの「レクィエム」

今回は隠れた名曲スッペの「レクィエム」を紹介したいと思う。 フランツ・フォン・スッペ(Franz von Suppé /1819~1895)、先祖はベルギー系で彼はウィーンで活躍したオペレッタ作曲家として人気を得たことで知られている。 彼の「軽騎兵」序曲や「詩人と農夫」はすぐ思い浮かぶがこのCDを求めるまでさすがに「レクィエム」を作曲していたことは知る由もなかった。 それもそのはずCD解説によればこの作品、スッペ36歳1855年の作で1901年にウィーンで演奏された後いつの間にか忘れさられ近年になりウィーンの図書館から自筆譜が発見され再び日の目を見たようである。 今回取り上げる録音は1995年にノヴァリス(Novalis) (日本クラウン)より国内初CD化された (写真1  CDジャケット、国内盤ノヴァリス-CRCB 3053-54 、2CD)。 演奏はエドモン・ド・シュトウツ(Edmond  de Stoutz)指揮する自身創設のチューリッヒ室内管弦楽団、独唱者には当時チューリッヒ歌劇場をはじめヨーロッパの主要歌劇場で活躍中の4人の歌手を迎え合唱にチューリッヒ・コンツェルト合唱団が加わる構成である。 セッションは1994年7月チューリッヒで行われている (写真2  指揮者:エドモン・ド・シュトウツのCDブックレット掲載写真/写真3  CD演奏・録音データ)。  演奏時間およそ85分を要する大曲だが全体的に優美で気品さを感じとても聴きやすい美しい旋律が魅力である。

写真1    シュトウツ&チューリッヒ室内管ほか-「スッペ レクィエム」CDジャケット国内盤-ノヴァリス(日本クラウン-CRCB 3053-54)

写真2    エドモン・ド・シュトウツ

写真3    CD演奏・録音データ