スヴェトラーノフによるラフマニノフ合唱交響曲「鐘」

合唱交響曲「鐘」作品35はラフマニノフが米国の小説家・詩人エドガー・アラン・ポー(Edgar Allan Poe)の人生を鐘になぞらえ書いた詩のロシア語翻訳を読み創作意欲が沸き1913年に作曲した。 ソプラノ、テーノール、バリトンの独唱に合唱も加わる4楽章構成、演奏時間約40分を要する大作でラフマニノフ自身も「交響曲第3番イ短調」が完成するまでは当作品を「第3番」の交響曲と考えていたようだ。 「第1楽章」はテーノルが若々しい人生の始まりを歌う。 「第2楽章」はソプラノが結婚の幸福を歌い婚礼の鐘が響き「第3楽章」では激動の人生の鐘となりフィナーレは人生の終焉、バリトンが荘重にやがて静かに人生の心のやすらぎを歌う。 紹介盤はエフゲニー・スヴェトラーノフ指揮ソヴィエト国立交響楽団、テノール:アレクセイ・マスレンニコフ、ソプラノ:ガリーナ・ピサレンコ、バリトン:セルゲイ・ヤコヴェンコ、合唱「ユルロフ合唱団」による1979年録音の露メロディア盤である。 筆者が「ソヴィエト連邦」から新生「ロシア」になった直後の1991年9月に訪れた際、街のレコート店で求めた懐かしい1枚で当時はまだまだLPレコードが元気だった (写真1 LPジャケット、露メロディアC10-12923-4 / 写真2LPレーベル面)。

写真1    E. スヴェトラーノフ&ソヴィエト国立響ほか/ラフマニノフ合唱交響曲「鐘」LPジャケット(露メロディア-C10-12923-4) 

写真2    LPレーベル面