トーマス・シッパーズ&ニューヨーク・フィルハーモニックによるシベリウス交響曲第2番、1963
今回は20代でニューヨークのメトロポリタン歌劇場で指揮するなど当時アメリカのクラシック音楽界で将来が嘱望されたトーマス・シッパーズ(Thomas Schippers/1930~1977)が遺した数少ない交響曲録音からニューヨーク・フィルハーモニックとのシベリウス 「交響曲第2番」を取り上げてみたい。 録音データよれば1963年4月9日ニューヨーク・フィルハーモニック・ホールでの録音、このホールは後にエイヴリー・フィッシャー・ホールを経て現在はディヴィッド・ゲフィン・ホール(David Geffen Hall)に改名されている。 彼はこの大曲をたった1日でセッション完了しているところも凄い。 やや快速テンポで振るシッパーズのエネルギッシュな棒に惹きつけられる。 筆者は彼がEMIに録音したフィルハーモニア管弦楽団とのプロコフィエフ「交響曲第5番」と共によく針を下ろしている(写真1 LPジャケット、CBSソニー13AC26/写真2 LPレーベル面)。