ナタン・ミルシティンのモーツァルト「ヴァイオリン・ソナタ集」

20世紀の世界的ヴァイオリニストのひとりナタン・ミルシティン(Nathan Milstein/1904~1992、写真1)はその優美で気品ある演奏スタイルから「ヴァイオリンの貴公子」と称された。 今回の紹介盤は彼が1950年代後期に「米キャピトル」レーベルに録音したモーツァルトの「ヴァイオリン・ソナタ集」である。 収録作品は「ハ長調K.296」「ト長調K.301」「ホ短調K.304」でいずれもモーツァルトが22歳の1778年の作品、「ハ長調」と「ト長調」はマンハイム滞在中に「ホ短調」はパリで作曲されている。 ミルシティン50代の風格がうかがえる名演、洗練された気品が感じとれる。 また伴奏のレオン・ポマーズ(LeonPommers、写真2)はミルシティンのほかエリカ・モリーニなど往年の名演奏家とのコンビを組んだポーランド出身の名ピアニストである。 紹介盤は「東京芝浦電気」からリリースされた「国内盤キャピトル」の懐かしい1枚である (写真3 LPジャケット、東芝2LC-42/写真4 LPレーベル面)。

写真1    ナタン・ミルシティン(インターネット画像から)

写真2    レオン・ポマーズ(インターネット画像から)

写真3    ナタン・ミルシティン/モーツァルト「ヴァイオリン・ソナタ集」LPジャケット-東芝2LC-42(米キャピトル音源)

写真4    LPレーベル面