ノルドグレン“小泉八雲”の怪談によるバラードから

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン- Lafcadio Hearn)の怪談集―(Kwaidan)は高校時代、英語の時間で確か「耳なし芳一の話」だったと思うが習ったこともある何か親しみを感じる怪談話だった。 今回紹介するフィンランドの作曲家ノルドグレン(Pehr Henrik Nordgren /1944-2008)の「小泉八雲の怪談によるバラード」は彼が1970年代初頭、日本に滞在中に入手したこの「怪談集」に惹かれフィンランドに帰国後1976年から翌77年にかけて先の「耳なし芳一」のほか「おしどり」、「ろくろ首」、「雪女」等々を含む10作をピアノ作品にまとめたものである。 また「耳なし芳一」と「おしどり」の2作品はこのフィンランドにゆかりのある名ピアニスト「舘野 泉」の委嘱作品であった。 レコーディングは10作品全てが当時「東芝EMI第1スタジオ」で舘野 泉のピアノで行われた。 写真のジャケットはその「第2集」で1978年に「76cm/s ハーフ・スピード・カッティングで聴く驚異のピアノ・サウンド」-「プロ・ユース・シリーズ」としてリリースされた1枚である(写真1  「ノルドグレン”小泉八雲の怪談によるバラード」ジャケット(第2集)-東芝EMILF-91037)/ 写真2 同ジャケット裏面)/ 写真3  同LPレーベル面)。 この「第2集」の収録作品は「食人鬼」(6’50’’)「お貞」(6’51’’)「ろくろ首」(5’20’’)安芸之介の夢」(10’50”)「十六桜」(8’00”)の5作品である。

写真1    ノルドグレン「小泉八雲の怪談によるバラードから」 LPジャケット 舘野 泉(ピアノ) 東芝EMI LF-91037

写真2    写真1のジャケット裏面

写真3    LPレーベル面