ハンガリー国営レコード・レーベル「フンガロトン」から
〜 マーラー「交響曲第1番ニ長調”巨人”」(花の章つき)ほか 〜
イヴァン・フッシャー指揮ハンガリー国立管弦楽団
今回は元来ハンガリーの国営レコード・レーベルとして数々の名盤を生み出した「フンガロトン(Hungaroton)」から現在ではオペラ指揮者としても評判が高い「イヴァン・フィッシャー(Iván Fischer)」の新進時代のデビュー盤を紹介したい。 因みにハンガリー式の名前表記は日本と同様に姓・名の順に表記されるので「フィッシャー・イヴァン」となるようである。 彼のデビュー盤は1981年30歳の時に録音したマーラーの「交響曲第1番ニ長調”巨人”」と歌曲「さすらう若人の歌」(メゾ・ソプラノ:クララ・タカーチュ)が収められた2枚組LPであった(写真1 イヴァン・フッシャーのデビュー盤ジヤケット-Hungaroton-SLPX 12267-68 1982年リリース/ 写真2 レコード・レーベル面)。 この「第1番”巨人”」はマーラー自身の指揮で当地ブダペストで初演されているがフィッシャーによるレコード録音もその初演版第2楽章「花の章」つきの1889年版によるもので「ブダペスト・オリジナル・バージョン版」による録音はこのフッシャーによるものが初めてだった(写真3 ジャケット裏面)。 またレコード第4面に収録された「さすらう若人の歌」はハンガリーの名メゾ・ソプラノ、クララ・タカーチュ(Klára Takács)が美声を聴かせている。 録音は両曲共にドナウ川沿いに位置するブダペストの「ヴィガド(Vigadó)劇場」で行われている(写真4 ヴィガド劇場-1987年筆者撮影)。
マーラー:交響曲第1番「巨人」(花の章付き)(ハンガリー国立管/I. フィッシャー):(https://ml.naxos.jp/work/4016269)