バレエ「ロメオとジュリエット」を観る
ロイヤル・オペラ・ハウス(コヴェント・ガーデン)、1979
バレエ「ロメオとジュリエット」を観る - 1979年3月、ロンドンにて -
ショルティ&ロンドン・フィルのコンサートの谷間にあたる1979年3月14日、私は「ロイヤル・バレエ」が演じるプロコフィエフ「ロメオとジュリエット」を観に「ロイヤル・オペラ・ハウス」に足を運んだ(写真1 プログラム表紙)。「ロイヤル・オペラ・ハウス・コヴェント・ガーデン(Royal Opera House Covent Garden)」はロンドンが誇る歴史・由緒ある「オペラ・ハウス」である(写真2 インターネットから)。私は普段これまでにこの舞踊音楽の組曲や抜粋をコンサートで聴く機会はあっても全曲、ましてバレエまで生で鑑賞したことはなかった。プログラムを見ると今回の振り付けは当時50歳のケネス・マクミラン(Kenneth MacMillan)が担当、解説によれば1965年「コヴェント・ガーデン」におけるこの作品振り付けが一大ブレイクして彼の人気を一段と高めたと云われている(写真3 Kenneth MacMillan/振り付け)。もちろんダンサーについても主役も含め当時の私には知るよしもなかった(写真4 スタッフ一覧/写真5 キャスト一覧)。管弦楽は「ロイヤル・オペラハウス管弦楽団」、指揮はパトリック・フリン(Patrick Flynn)、彼についてもプログラムの紹介を見て知ることになる。彼はバーミンガム生まれで本国のほかアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドで活動、指揮のほか作曲も手がけたようである。ついでながら「ロイヤル・オペラ・ハウス」歌劇場の音楽監督はこの当時、コリン・ディヴィスが務めていた。豪華絢爛で格調高い劇場でのバレエ公演、私は会場の雰囲気にのまれてしまったが全曲を舞台と共に通しで聴けたことは良い思い出となった。
最後に私のこの作品の愛聴盤(全曲盤)を1枚あげるとしたらアンドレ・プレヴィン指揮ロンドン交響楽団の演奏を取り上げたい。これは彼がロンドン響の首席指揮者時代1973年の録音で当時全曲盤として注目された。録音も大変良好でとても優美でメリハリがあり聴き手を引き付けていく。(写真6 LP3枚組英EMISLS864)なお、プレヴィンのサインは来日時に入れてもらったもの。