パリ↔️ ブリュッセル↔️アムステルダム間を結ぶ、思い出のTEE
前回(漫遊記290)に続き今回は筆者の思い出に残る「パリ↔️ブリュッセル↔️アムステルダム」間(554Km)を結んだ思い出のTEE(ヨーロッパ国際特急列車)を取り上げてみたい。 現在はこの区間を超高速列車タリス(Thalys)が3時間20分で結ぶ(写真1 超高速列車タリス、パリ北駅にて、2010年9月筆者撮影)。 歴史を遡ればTEE発足前1957年以前はこの区間もSL(蒸気機関車)牽引時代、TEE発足当時のディーゼル機関車時代を経て完全に電気機関車による牽引となったのは1964年になってからである。 当時フランス国鉄(SNCF)自慢のスタイリッシュな交直流両用電気機関車CC40100型は鉄道ファンの間に人気があった(写真2 CC40100型電気機関車が牽引するパリ行きTEEのブラバント(BRABANT)、ブリュッセル・ミディ駅、1979年9月筆者撮影)。 また客車もフランス国鉄とベルギー国鉄が共同開発したステンレス客車であった。 無塗装だが窓上部の赤い線が印象的だった。 そして1980年代前半には全盛時代に入り「パリ↔️ブリュッセル間」(4往復)」「パリ↔️アムステルダム間」(2往復)のTEEが運行されていた。 愛称名もパリ↔️ブリュッセル間にはメムリンク(Memling、15世紀のフランドルの画家の名前)、ブラバント(Brabant、ベルギーの州の名称)、オワゾ・ブルー(L'Oiseau Bleu、青い鳥)、ルーベンス(Rubens、17世紀フランドル画家の名前)の4本、またパリ↔️アムステルダム間にはイル・ド・フランス(L'ile-de- France、パリ周辺の地域名称)、エトワール・デュ・ノール(L'Etoile du Nord、北極星)の2本が走っていた(写真3 1979/80(冬)SNCF-TEE運行時刻表リーフレット表紙/ 写真4 運行時刻表(パリ↔️アムステルダム間⓬)。 1980年代後半になるとTEE時代は終わりを告げ「インターシティ」「ユーロシティ」の時代に入っていく。 写真5はパリ↔️ブリュッセル間の1等往復乗車券、この時代はまだ硬券だったことも懐かしい。 尚、「TEE」利用の際にはこのほか座席指定券も当然必要となる。