フィリップ・アントルモン&ウィーン室内管弦楽団コンサート(つくば科学万博’85)

 ~ 1985年7月6日、EXPO HALL にて~

「フィリップ・アントルモン&ウィーン室内管弦楽団」のコンサートは7月6日土曜日午後1時と午後4時の2回公演で万博会場内の小ホール、「エキスポ・ホール」(写真1)で開催された。会場は両公演とも熱心なクラシック音楽ファンで埋め尽くされ大盛況だった。プログラム構成は両公演とも同一プログラムで1回のコンサート時間をほぼ1時間以内に収めJ.S.バッハ「ピアノ(チェンバロ)協奏曲第5番ヘ長調」・モーツアルト「交響曲第40番ト短調」の2曲が演奏された(写真2 当日会場で配布されたプログラム)。今回指揮とピアノを弾いたアントルモンはフランス、ランス(Reims)出身の名ピアニストとして大活躍1967年ごろから指揮活動も開始、1976年にこの「ウィーン室内管弦楽団」の首席指揮者となりこの万博公演当時は51歳の絶頂期を迎えていた(写真3・4 コンサート風景/協会催事部撮影)。
コンサートはアントルモンの指揮とピアノでバッハの「ピアノ協奏曲第5番」から始まった。この作品はチェンバロ(ハープシコード)を用いられることも多いが今回はアントルモンが弾く「ベーゼンドルファー」のピアノが使用された。満員の聴衆は至福の音色とも云われるベーゼンドルファーに一心に耳を傾けていた。モーツアルトの名曲「第40番ト短調」では「ウィーン室内管」の弦楽器群のアンサンブルも美しく鳴り響きアントルモンの巧みな指揮ぶりに聴衆は陶酔していたようだった。盛大な拍手にこたえてアンコールにヨハン・シュトラウスII世のワルツ「春の声」が演奏されコンサートは成功裏に終了した(写真5 博覧会協会コンパニオンから花束を受けるアントルモンとコンサートマスター/協会催事部撮影)。アントルモンは現在84歳、この楽団の音楽監督を30年余りに渡り務め現在は「終身桂冠指揮者」に就任している。
写真6は1984年にリリースされた(国内盤)アントルモンのレコード「Je te veux」に入れてもらったサインである。

写真1 つくば科学万博でのEXPO Hall

写真2 当日配布されたコンサート プログラム

写真3 アントルモン&ウィーン室内管コンサート風景(1)

写真4 アントルモン&ウィーン室内管コンサート風景(2)

写真5 博覧会協会コンパニオンから花束を受けるアントルモンとコンサートマスター

写真6 アルバム「Je te veux」(1979年パリのリバン教会で収録)に入れてもらったアントルモンのサイン