フランス・レール・パスの旅(7)、2010
グルノーブル → ディジョン → パリ、2010年9月14日
「フランス・レール・パスの旅」もいよいよ最終日の7日目を迎えた。 グルノーブルからのパリへの復路、「乗り鉄」の筆者は往路とは異なる経路を選ぶことにした。 それは先ず在来線でリヨン経由でブルゴーニュ地方のワイン産地を走りかつての「ブルゴーニュ公国」の首府「ディジョン(Dijon)」へ向かう。 ブラッと「ディジョン」の街歩きを楽しみ夕方の「TGV」で一路パリへ向かう行程である(写真1 復路行程マップ(赤線))。 この行程での列車の走行距離はトータルでおよそ620km、往路より少々長いがのんびりと列車の旅が楽しめる寸法だ。
朝8時前の列車で「リヨン」へ向かい「デイジョン」行きの列車に乗り継いだ。 列車はしばらくすると「ローヌ=アルプ地方」から離れ「ブルゴーニュ地方」のワイン産地で有名な「マコン(Mâcon)」、「シャニー(Chagny)」(写真2 シャニー駅、車窓から筆者撮影)、 ボーヌ(Beaune)などに停車し昼過ぎに終着の「ディジョン」に到着した(写真3 ディジョン駅、筆者撮影)。 ディジョンは現在「ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域」の首都である。 駅を出てまず目に飛び込んでくるのが街の入り口に立つギョーム門(Porte Guillaume)である(写真4 街の入り口「ギューム門」筆者撮影)。 手元の資料によればこの門は18世紀に建設されたネオクラシック様式で歴史的建造物に指定されているとのことである。 街のメイン・ストリートはリベルテ通り(Rue de la Liberté)、土産屋やブティックが立ち並ぶ。 またディジョン出身の19世紀に活躍した彫刻家「フランソワ・リュード」に因んだフランソワ・リュード広場(Place François Rude)も賑わいメリーゴーランドも常設されていた(写真5 リベルテ通り/写真6 フランソワ・リュード広場、以上筆者撮影)。 ディジョン・ブルゴーニュ劇場(Théâtre Dijon Bourgogne)は教会を利用した劇場でコンサートや演劇などが開催されるユニークな劇場である(写真7 ディジョン・ブルゴーニュ劇場(筆者撮影)/写真8 同劇場2010/11シーズン・パンフレト)。 この街の「オペラ劇場」はネオクラシック・スタイルの劇場で中心部の劇場広場(Place du Théâtre)にある(写真9 ディジョン・オペラ劇場(筆者撮影)/写真10 2010-11シーズン「DIJON OPERA」パンフレト)。 このほか寺院では15世紀建立の「サン・ミシェル教会」(写真11筆者撮影)や13世紀建立のゴシック様式のサン=ベニーニュ・ド・ディジョン大聖堂(写真12 筆者撮影)が印象に残る。 まだまだ見どころ尽きないディジョンの街だがパリへの「TGV]の発車時刻も迫り駅へと急いだ。 ここディジョンからパリまではおよそ290km、「TGV」で1時間40分である。 筆者は17時58分発の「TGV」に飛び乗った(写真13 TGV-ディジョン→パリ座席指定券)。 列車がパリの「リヨン駅」に近づいたその時車窓から黄色い車体の「TGV郵便専用車(TGV La Poste)」が目に映りこれはラッキーと思い慌ててシャッターを切った(写真14 「TGV La Poste」車窓から筆者撮影)。 後にこの「郵便専用列車」は2015年に引退したとの話を聴きこの時シャッターを切ったことは正解だった。 パリの「リヨン駅」には定刻に到着、7日間に渡る「レール・パスの旅」は無事終了した(写真15 「パリ・リヨン駅」筆者撮影)。
(おわり)