フランス新鋭ピアニスト “ダヴィッド・カドゥシュ”のシューマン
今回はフランス新鋭ピアニスト ”ダヴィド・カドゥシュ”(David Kadouch)のライブ盤から紹介したい。 彼は1985年南フランス「ニース」出身、ダニエル・バレンボイムの目にとまり世界的にその才能を認められ活躍中の若手ピアニストである。 来日公演も何回か行っておりごレーベル「ARTACT」からリリースされた1枚でロベルト・シューマン「ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調」と「アルデオ弦楽四重奏団」が加わり「ピアノ五重奏曲変ホ長調」のコンサート・ライブを収録したものである(写真1 デジパック仕様CDジャケット(仏ARTACT-AR 003)/写真2 演奏データ)録音は2009年12月コンサート会場、パリの「シンガー・ポリニャック財団-アトリエ・コルタンベール(La Fondation Singer-Polignac, AtelierCortambert)で行われている (写真3 録音データ)。 ピアノ・ソナタ第3番は楽譜出版の際に「管弦楽なしの協奏曲(Concert sans orchestre)」と副題を付けたいと出版社から申し出がありシューマンは改訂の際に「第2楽章」に短いスケルツォを書き足しソナタにしたというエピソードがある。 カドゥシュは鋭いテクニックでダイナミックに演奏している。 また「五重奏曲」に共演の「アルデオ弦楽四重奏団」はCD解説によれば2001年に「フランス国立高等音楽院」の学生たちにより結成されたそうである。 こちらもカドゥシュのピアノと共にとてもこの「四重奏団」の生き生きとしたフレッシュさを感じる見事なアンサンブルが印象的だ(写真4-CDレーベル面)。