ブルガリア国営レコード・レーベル「バルカントン」、クラシック編
前回の続編、今回はブルガリア「バルカントン(Balkanton)」のクラシック・レコードからピアノとヴァイオリンの愛聴盤を紹介したい。
先ずピアノはブルガリアを代表する名ピアニストのひとり「イヴァン・ドレニコフ(Ivan Drenikov)」(写真1 Ivan Drenikov-ポートレート)が弾くラフマニノフ「ピアノ協奏曲第4番ト短調作品40」である。 ドレニコフは1945年生まれなので今年74歳を迎える現在ブルガリアのピアノ界の大御所だが彼はラフマニノフを大変得意としている。 このレコードでもスクリャービン的な雰囲気も感じさせるこの作品を指揮のジャン=ピエール・ヴァレーズ(Jean-Pierre Wallez)との息もあいスタイリッシュに聴かせている。 管弦楽は「ブルガリア国立放送交響楽団」。 レコード裏面にはラフマニノフ「前奏曲集-作品23・作品32」から6曲が収録されている(写真2 レコードジャケット-Balkanton BCA-11050 )。
続いてヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲-4作品が収められた1枚でヴァイオリン・ソロはブルガリアの名ヴァイオリニスト、「ミンチョ・ミンチェフ(Mincho Minchev)」が務めている(写真3 Mincho Minchev-ポートレート)。 ミンチェフは1950年生まれなので先のドレニコフより5歳若い。 彼は1970年「国際パガニーニ・ヴァイオリン・コンクール」で第2位、さらに1974年「国際カール・フレッシュ・ヴァイオリン・コンクール」では第1位の輝かしい経歴を持ち彼の使用ヴァイオリンは「ストラディバリウス(Baron Witgenstein –Stradivari 1716)」である。 指揮「ヴァシル・カザンディエフ(Vassil Kazandjev)、管弦楽は1979年創設の室内オーケストラ-「スタジオ・コンチェルタンテ(Studio Concertante)の演奏である (写真4 レコード・ジャケット-Balkanton BCA-11215 1983年録音)。
LP収録4作品:「ヴァイオリン協奏曲イ長調(ピゼンデル*協奏曲) 」*ピゼンデルはドイツのバロック音楽作曲家・ヴァイオリニストでヴィヴァルディの弟子。 「2つのヴァイオリンの協奏曲ハ短調」「3つのヴァイオリンの協奏曲ヘ長調」「4つのヴァイオリンの協奏曲ロ短調」(合奏協奏曲集「調和の霊感」から第10曲)。