ブロムシュテット&ドレスデン管 来日公演を聴く、1978

ヘルベルト・ブロムシュテット&ドレスデン国立歌劇場管弦楽団来日公演、1978年4月4日、東京文化会館~

世界最古の歴史を持つと云われる「ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(シュターツカペレ・ドレスデン)」の初来日は1973年10月のことだった。それからおよそ4年半が経過した1978年4月、再来日公演が実現した(写真1 1978年来日東京公演チラシ)。同行指揮者は当時の首席指揮者ヘルベルト・ブロムシュテットとドレスデン出身、前回初来日公演時も同行したジークフリート・クルツであった。筆者は来日公演初日にあたるブロムシュテット指揮による4月4日の公演(東京文化会館)を聴いた(写真2 来日公演プログラム表紙)。演奏曲目はワーグナー楽劇「トリスタンとイゾルデ」から「前奏曲と愛の死」とブルックナー「交響曲第5番」とズッシリと聴きごたえあるプログラムだった。しかも「前奏曲と愛の死」演奏後にインターバル置かずオーケストラのチューニングをはさみブルックナー「第5番」が始まるという緊張感も途切れることないコンサートだったと記憶している(写真3 筆者が聴いたプログラムA)。当時のブロムシュテットの指揮は比較的快速テンポで進み「第5番」の演奏時間も正味約70分ぐらいだったと思う。またこのプログラムのブルックナー「第5番」には「幻想」という副題が表記されているのも珍しかった。現在一般的にはこのような副題が付けられることはほとんどないと思われるがこの作品は金管のコラールなど響きの美しさからブルックナー自身も「幻想風交響曲」などと呼んでいたらしい。NHK交響楽団の桂冠名誉指揮者でもあるブロムシュテットは今年91歳で元気で活躍中、今秋10月N響定期の指揮台にも立つ予定で益々今後の活躍が期待されている。写真4は公演終了後にプログラム入れてもらったブロムシュテットのサイン。写真5は本公演のチケットである。写真6は別の機会に撮ったツーショットである。

写真1 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団1978年来日東京公演チラシ

写真2 「1978年ドレスデン国立歌劇場管弦楽団来日公演プログラム表紙」

写真3 筆者が聴いたプログラムA

写真4 プログラムに入れてもらったブロムシュテットのサイン

写真5 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団1978年来日公演チケット(1978. 4.4)

写真6 ブロムシュテット氏とツーショット(1998年10月NHKホール)