プロコフィエフの”子供のための作品”から
プロコフィエフの子供のための作品と云えば「ピーターと狼」作品67がまず思い浮かぶが今回スポットをあてる「夏の一日」作品65b(1941)、「冬のかがり火」作品122(1949-50)は録音も少ないためか日本ではマイナーな存在である。 前者「夏の一日」はプロコフィエフが1935年に発表したピアノ曲集「子供の音楽」から「朝」「鬼ごっこ」「ワルツ」「後悔」「行進曲」「夕べ」「月が牧場に昇る」の7曲を小管弦楽編成にアレンジした組曲、後者「冬のかがり火」は冬休みの子供たちの楽しい集いを描写した8曲構成の朗読つき組曲で第5曲「少年たちの集い」には児童合唱が加わる。 両作品ともにメロディアスでとても親しみやすい。 紹介LPはこの二作品がカップリングされた代表盤、1966年リリースのチェコ「スプラフォン(Supraphon)」盤である。 「冬のかがり火」がチェコのアロイス・クリマ(Alois Klíma/1905~1980)指揮するプラハ放送交響楽団、プラハ放送児童合唱団による演奏で朗読は省略されている。 また「夏の一日」は指揮者なしのプラハ室内管弦楽団の演奏である(写真1 LPジャケット、チェコSupraphon 50 773/写真2 LPレーベル面)。