プロヴァンス地方を列車&路線バスで巡る旅(3)、2003

ニーム🚝⇨ アルル 🚝⇨ ヴァランス・ヴィル🚝⇨ グルノーブル、2003年8月17日

「プロヴァンス地方を巡る旅」も第3日目(最終日)を迎えた。 この日の朝も快晴に恵まれ我々は午後の天候激変がもたらす悲運をこの時点では知る由もなかった。 この日の行動は午前中、古都「ニーム(Nîmes)」の散策を楽しみ午後の列車で「アルル」、「バランス・ヴィル」を経由し午後8時には「グルノーブル」に戻る予定であった。 観光案内所で入手した市街マップ(写真1 「ニーム市街マップ」)を片手に先ず宿伯ホテルに近いローマの「コロッセオ」を彷彿させる「円形闘技場(Arenes de Nîmes)」を先ず見学した。 収容観客数はおよそ24,000人とされ石造りがさらに歴史の重みを感じさせられた(写真2  円形闘技場(筆者撮影)/写真3  同、内部、階上からはニームの街並みが眺望できる、筆者撮影)。 続いて教会群では19世紀に建立されたロマネスク様式のサン・ポール教会(Eglise Saint Paul)(写真4)や同じく19世紀のネオゴシック様式のサン・ペルペテュ教会(Eglise Sainte Perpétue)(写真5)などが印象に残った。 また街の北に位置するフランス式庭園/噴水庭園(Jardins de la Fontaine)も美しい(写真6)。 さらに街のシンボル、古代建築メゾン・カレ(La Maison Carrée)は1世紀初頭に建設されたと云われる古代神殿である。 保存状態も良好で見ごたえがあった(写真7  メゾン・カレのパンフレット/写真8  同、入場券/写真9  メゾン・カレ全景、筆者撮影)。 そして円形闘技場に接するシャルル・ド・ゴール広場の中央にある大理石のプラディエの噴水(La Fontaine Pradier)もなかなか見事だった(写真10)。 急ぎ足でニーム観光を終えた我々は13時42分発のローカル列車で「アルル」に向かった(写真11  SNCF「ニーム駅」筆者撮影/写真12  ニーム→アルルSNCFチケット)。 アルルには14時過ぎ定刻に到着。 次の16時発の「ヴァランス・ヴィル」までの列車までまだしばらく時間があるので駅近のカフェで昼食を取ることにした。 天候に激変が起きたのはそれから間もなくのことだった。 急に雲ゆきが怪しくなり真昼なのに空は真っ暗、突如強風と雷鳴と共に大雨が降り出した。 当初、我々も一時的なものと思い甘く見ていたが一向にに収まる気配がない。 そうこうしている間に列車の出発時刻が迫る。 雨具を持ってなかったためビショ濡れで駅に急いだ。 しかし駅のアナウンスは列車の大幅な列車の遅れを告げていた。 嵐の中、駅で待つこと1時間余り大幅に遅れて乗車予定の16時発の列車がようやく到着。 しかしノロノロ運転で途中の駅で長時間の停車、結局乗り換え駅のヴァランス・ヴィルに着いたのが19時過ぎになった。 乗り継ぎの「グルノーブル」に向かう列車も当然のことながら大幅遅れで午後9時半過ぎの発車となった。 そのころ嵐はようやく収まりつつあったがグルノーブル駅到着は夜中の11時半を回っていた。 夕食も諦めていた我々だったが幸運にも駅前の中華レストランの明かりが灯っていたので何とか頼みこみ真夜中の夕食にありつけた次第だった。
今回の非常にスリリングに富んだ旅は良きも悪きも今もいい思い出となっている(写真13  SNCF「アルル→ヴァランス・ヴィル→グルノーブル」チケット)。

(おわり)

写真1    ニーム市街マップ

写真2    ニーム、円形闘技場(筆者撮影)

写真3    円形闘技場内部(筆者撮影)

写真4    サン・ポール教会(筆者撮影)

写真5    サン・ペルペテュ教会(筆者撮影)

写真6    噴水庭園(筆者撮影)

写真7    メゾン・カレのパンフレット

写真8    メゾン・カレの入場券

写真9    メゾン・カレ全景(筆者撮影)

写真10    プラディエの噴水(筆者撮影)

写真11    SNCF「ニーム駅」(筆者撮影)

写真12    SNCF「ニーム→アルル」 チケット

写真13    「アルル→ヴァランス・ヴィル→グルノーブル」チケット