プーランク「二台のピアノのための協奏曲」

「フランス6人組(Les Six)」の一人フランシス・プーランク(Francis Poulenc/1899~1963)はピアノの名手としても活躍、当時のレコード再生機「蓄音器」に興味を持ちピアニストとして早くから録音を行った。 今回の紹介盤「二台のピアノのためのピアノ協奏曲」は1932年の作品、初演は自身と親友ジャック・フェヴリエ(JacquesFévrier/1900~1979)のピアノ、デジレ・ドゥフォー(Désiré Defauw/1885~1960)指揮ミラノ・スカラ座管弦楽団によりヴェネツィア音楽祭において1932年9月5日に行われた。 このレコードはその初演からおよそ四半世紀を経て初演コンビでステレオ録音された貴重盤である。 バックは名匠ジョルジュ・プレートル(George Prêtre/1924~2017)指揮するパリ音楽院管弦楽団である。 原盤は仏パテ(Pathé Marconi)、紹介LPは当時の東芝エンジェルからリリースされた国内盤である (写真1 LPジャケット、東芝Angel-AA 7049/写真2-LPレーベル面)。 またLP裏面に収録された「クラヴサンと管弦楽のための田園合奏曲(Concert Champêtre pour Clavecin et Orchestre)」(1927-28)はポーランドのクラヴサン(チェンバロ)名手ワンダ・ランドフスカ(Wanda Landowska/1879~1959)委嘱作品、ランドフスカを師に持つベルギーのクラヴサン奏者エメ・ヴァン・ドゥ・ヴィール(Aimée van deWiele/1907~1991)の名演が聴ける。

写真1    LPジャケット(東芝エンジェル-AA7049)

 

写真2    LPレーベル面