ボーイ・ソプラノを起用した歴史的名盤/ルイ・フレモーのフォーレ「レクイエム」、1962  

今回の紹介盤はフランスの名匠ルイ・フレモー(Louis Frémaux/1921~2017、写真1)がモンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団音楽監督時代、1962年に録音した歴史的名盤フォーレの「レクイエム」である。 この録音はボーイ・ソプラノ(Soprano Garçon)を起用したことでも注目された。 フレモーは後にバーミンガム市交響楽団時代、1977年にも同作品を通常のソプラノ独唱で再録しておりどちらも甲乙つけがたい名演として知られている。 とりわけ紹介盤は仏エラート音源、日本コロムビアからの1969年再リリースLP盤である。 ボーイ・ソプラノの澄んだ美声と共にこの作品が持つ天国的な美しさが魅力である (写真2 LPジャケット、日本コロムビア-OS-2165-RE/写真3 LPレーベル面)。 さらにLP裏面の余白に収録された「ラシーヌ讃歌(雅歌)-Cantique de Jean Racine」、 フォーレが17世紀フランスの古典劇作家ジャン・ラシーヌの詩を題材にして作曲した合唱曲も聴きものである。

写真1    1972年11月「都響第47回定期」客演時にプログラムに入れてもらったフレモーのサイン

写真2    ルイ・フレモー&モンテカルロ国立歌劇場管ほかフォーレ「レクイエム」LPジャケット(日本コロムビアOS-2165-RE)仏エラート音源1969年リリース盤

写真3    LPレーベル面