ワルシャワ国立フィル来日公演を聴く、1973

〜1973年5月11日、東京厚生年金会館にて〜

ポーランドの「ワルシャワ国立フィルハーモニー交響楽団」は1966年の初来日以来たびたび日本を訪れお馴染みのオーケストラである。この1973年の公演は1970年に次ぐ3回目の来日であった(写真1  1973年来日公演プログラム表紙)。同行指揮者は当時の音楽監督ヴィトルド・ロヴィツキ(1914-1989)と常任指揮者のアンジェイ・マルコフスキであった(写真2  同行指揮者紹介ページ)。またソリストには前回の1970年に続き「パガニーニの再来」とも云われたヴァイオリンのコンスタンティ・クルカ、ポーランドの名ソプラノ歌手ステファニア・ヴォイトヴィチ、日本の園田高広(ピアノ)も客演した。
筆者は東京公演2日目1973年5月11日「東京厚生年金会館」でのコンサートを聴いた。指揮はヴィトルド・ロヴィツキ、ソリストにはピアノの園田高弘が客演、前菜のポーランドの作曲家ジャン・ステファーニの歌劇「クラクフ市民と山人たち」序曲と舞曲に続きショパン「ピアノ協奏曲第1番」を弾いた。しかしロヴィツキの指揮に園田のピアノがいまいちしっくりしなかったことが残念だった。メインはリムスキー=コルサコフ交響組曲「シェエラザード」、色彩感豊かなリムスキー=コルサコフの世界を味わうことができた。コンサート・マスターのソロも美しかった(写真3  1973年公演日程と演奏曲目一覧)。
これは後になって気づいたことだが当初の「公演チラシ」(写真4)ではこの5月11日の「東京厚生年金会館」公演は指揮者がアンジェイ・マルコフスキになっていた。当然のことながら「公演チラシ」は相当以前に作成されるため当日の演奏曲目等が変更されることは多々あることだが指揮者が逆になっていたことには少々驚いた。事前に購入したチケットにも指揮者の名前は印刷されていなかった(写真5  1973年5月11日公演チケット)。

写真 1   ワルシャワ国立フィル 1973年来日公演プログラム表紙

写真 2  ワルシャワ国立フィル 同行指揮者紹介ページ

写真3   ワルシャワ国立フィル 公演日程と演奏曲目一覧

写真4   ポーランドのワルシャワ国立フィル 1973年来日東京公演チラシ

写真5  ワルシャワ国立フィル 5月11日公演チケット(1973)