マイケル・ティルソン・トーマス&ボストン響による20世紀アメリカ現代音楽作品集、1970
マイケル・ティルソン・トーマス(MTT)は1969年当時の音楽監督ウィリアム・スタインバーグの代役としてボストン交響楽団を振り指揮者デビューを果たした。 MTT弱冠25歳の時である。 今回の紹介盤はその翌年ボストン交響楽団と録音した米国を代表する20世紀現代音楽家チャールズ・アイヴズ:ニュー・イングランドの3つの場所、カール・ラッグルズ :太陽を踏むもの、ウォルター・ピストン :交響曲第2番の三作品を収めたアルバムで彼のレコード録音デビュー盤でもあった。 いずれの作品も日本ではコンサートで生で接する機会は少ないが聴きこむと実に興味深い作品である。 彼は「ラッグルズ」作品に傾倒し後にはバッファロー・フィルと「ラッグルズ管弦楽作品集」をレコーディングしている。 紹介CDは2001年にグラモフォン・オリジナル・シリーズとしてリリースされた1枚である。 若きMTTの溌剌とした指揮ぶりが伝わる名演である(写真1 CDジャケット、独グラモフォン-463 633-2/写真2 CD演奏データ)。