マタチッチ&チェコ・フィルによるチャイコフスキー「交響曲第5番」
今回の紹介LPはロヴロ・フォン・マタチッチ(Lovro von Matačić/1899~1985)&チェコ・フィルによるチャイコフスキー「交響曲第5番ホ短調作品64」(1960年ステレオ録音)を取りあげてみたい。 この作品についてはこれまで何度となく数々の指揮者による名盤を紹介してきたがこのマタチッチ盤も忘れることができない。 彼のチェコ・フィルとのチャイコフスキーはほかに「第6番“悲愴”」(1968年録音)が同スプラフォン (SUPRAPHON)からリリースされている。 さらにチェコ・フィルとはブルックナー「交響曲第7番」の名盤を残すなど相性が良かったようだ。 余談だが「第5番」が録音された当時チェコ・フィルの首席指揮者はカレル・アンチェル(Karel Ancerl/1908~1973)が務めていた。 前年1959年秋には楽団を率いて初来日公演も行っている。 紹介盤は当時の新世界レコード(ARTIA-SHINSEKAI PRODUCTION)がチェコ・スプラフォンと提携を結び国内レコード・プレスを日本ビクターに委託していた。 おそらく紹介LPは1960年代初頭国内初出盤と思われる (写真1 LPジャケット、ARTIA-SHINSEKAI -SPSX 5502/写真2 LPレーベル面)。