ミシェル・コルボによるプッチーニ「ミサ・ディ・グローリア」

スイス出身のミシェル・コルボ(Michel Corboz/1934~2021 写真1)は宗教音楽のスペシャリストとして著名な指揮者である。  そのレパートリーも古典から現代まで幅広くレコード録音も数々の名盤を残している。 今回の紹介盤、プッチーニのミサ曲「ミサ・ディ・グローリア(四声合唱のためのミサ曲)」はリスボン・グルンベキアン管弦楽団・合唱団とソリストにウィリアム・ジョーンズ(テノール)、フィリップ・フッテンロッハー(バス)による世界初レコード録音とされている (1970年代初頭/仏ERATO)。 このミサ曲、プッチーニの青年時代1880年ごろの作品だが初演後プッチーニ自身により封印されたためシカゴで復活演奏されるまで70年余りの歳月を要したそうである。 作品はキリエ、グローリア、クレド、サンクトゥス、アニュス・ディから構成される。 演奏時間およそ45分、プッチーニらしいオペラティックなミサ曲で録音もすばらしい。 紹介盤は1975年にビクターからリリースされた国内初出盤である(写真2 LPジャケット、ビクターERA 2078) 。 尚、コルボはこの作品を1993年に英ヴァージン・クラシックスに再録音している。

写真1    ミシェル・コルボ(LPジャケット裏面写真)

 

写真2    LPジャケット(ビクター ERA 2078)