ミトロプーロス最晩年のライブ盤

〜二つのメンデルスゾーン「スコットランド」〜

ディミトリ・ミトロプーロス(Dimitri Mitropoulos/1896~1960)によるメンデルゾーンには定評があり今回紹介する二つの最晩年のライブ盤は特に凄みを感じる。 彼は1960年11月2日ミラノ・スカラ座でマーラー交響曲第3番のリハーサル中に心臓発作を起こし帰らぬ人となった。 しかしこの年のザルツブルク音楽祭ではベルリン・フィルの指揮台に立ちメンデルスゾーン交響曲第3番”スコットランド”を振っている (1960年8月21日)。 さらに2か月後の10月24日にはケルン放送交響楽団と同曲をプログラムに取り上げ精力的な活動を続けた。 しかもこの演奏は亡くなる9日前のコンサートだった。 幸い前者のザルツブルク音楽祭ライブは独ORFEO D’ORや紹介盤ANDROMEDA(写真1 CDジャケット・演奏・録音データ)よりCD化され、後者は英medici MASTERS(写真2 CDジャケット)からCD化されている。 どちらもモノラル録音だが音質も大変素晴らしい。 さらに二つの紹介盤に収められた同音源のケルン放送響とのメンデルゾーン交響曲第5番”宗教改革”(1957年7月19日ライブ)も大変貴重ライブである (写真3 medici Masters盤-演奏・録音データ)。

写真1    CDジャケット、演奏・録音データ、ANDROMEDA盤(ANDRCD 9091)

写真2    CDジャケット(medici MASTERS-MM014-2)

写真3    medici MASTERS盤、演奏・録音データ