モーツァルト時代の作曲家ドゥシェクの「ピアノ協奏曲」
日本ではほとんど知られていないボヘミア出身の作曲家、鍵盤楽器奏者、フランティシェク・クサヴァー・ドゥシェク (František Xaver Dušek/1733~1799)はモーツァルトと親交を持ち、歌劇「ドン・ジョヴァンニ」のプラハ初演の際にはドゥシェク邸/ベルトラムカ」(Bertramka)に滞在ている。 ドゥシェクはピアノ(チェンバロ)シンフォニア等々の作品を残しているがこちらもほとんど紹介されていないようだ。 今回紹介する彼の「ピアノ協奏曲ニ長調」と「ピアノ協奏曲変ホ長調」の作風も爽やかでモーツァルトに類似している。
紹介LPは1982年初リリースのチェコ・スプラフォン盤、演奏は1935年生まれチェコ出身ヤン・ノボトニー(Jan Novotný)のピアノ、名匠「リボル・ペシェク(Libor Pešek/1933~2022)が指揮するパルドゥビツェ国立室内管弦楽団、1980年5月パルゥビツェ(Pardubice)のテスラ・クラブ・ホール(Tesla Club Hall)におけるセッション録音である (写真1 LPジャケット、チェコ・スプラフォン1110 2850/写真2 LPレーベル面) 。 ちなみにパルドゥビツェは首都プラハから東へ100Km余りに位置する工業都市である。 余談になるがこの国内盤LPも日本コロムビアから1983年に「放浪の音楽家シリーズ」の1枚としてリリースされていた。