ヤッシャ・ハイフェッツによるベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲」

20世の偉大なヴァイオリニスト、ヤッシャ・ハイフェッツ(Jascha Heifetz/1901~1987、写真1)はSP時代からおよそ60年の長き渡り数々のレコード録音を行った。 また来日も戦前から最後の1954年来日まで4回を数える。 また最後の来日は偶然にもカラヤン単身初来日(NHK交響楽団客演)時期と重なっている。 今回の紹介盤ベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲」(シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団)はブラームス「ヴァイオリン協奏曲」(フリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団)と共に1955年米RCAステレオ最初期録音だった。 米国での初出(1956年)は当時開発された19cm/s・2トラック・ステレオ・オープン・テープだったそうだ。 ちなみに4トラック・2チャンネル・ステレオ・オープン・テープが標準規格となったのは1959年以降の事である。 さてスポットをあてるベートーヴェンだが先のブラームスの録音から9ケ月後1955年11月のボストン・シンフォニー・ホールでのセッション、ミュンシュの超快速テンポにハイフェッツが疾風のごとく乗りに乗り演奏時間37分半はおそらく史上最速ではないか? LP第1面に全曲が収められ第2面には「ヴァイオリン・ソナタ”クロイツェル”」が収められた超お徳用用レコードだった (写真2 LPジャケット、国内盤RCA-SRA 2061/写真3 LPレーベル面)。

写真1    ヤッシャ・ハイフェッツ(LPジャケットから)

写真2    LPジャケット(国内盤RCA-SRA 2061)1960年代中期リリース盤

写真3    LPレーベル面