ラモー弦楽四重奏団によるベルク「弦楽四重奏のための ”抒情組曲”」
ラモー弦楽四重奏団は1950年代後期にヴァイオリンのアーウィン・ラモー(Erwin Ramor)によりハンガリーで結成された四重奏団である。 今回の紹介LPは米VOXに1960年頃に録音されたベルク「弦楽四重奏のための”抒情組曲”」にシェーンベルク弦楽六重奏曲「浄められた夜」がカップリングされた少々レアなモノラル・プレスの米VOXフランス盤である。 オリジナルはステレオ録音だがこのモノラル盤の音質も大変素晴らしい。 「抒情組曲」(1926)はベルクが最初に十二音技法を用いた作品、フィナーレ「第6楽章」にはワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」序奏旋律が微かに響くところも興味深い (写真1 LPジャケット、米VOX-仏盤 DL 530/写真2 LPレーベル面)。