ルートウィヒ・ヘルシャー(Vc)によるドヴォルザークのチェロ協奏曲
ルートウィヒ・ヘルシャー(Ludwig Hoelscher/1907~1996、写真1)は20世紀往年ドイツの名チェリストだが日本では忘れ去れたチェリストのひとりかも知れない。 1953年に初来日、その後1956年にも来日した記録がある。 レコード録音も戦前・戦後のモノラル録音のほか独テレフンケンには今回の紹介盤、ヨゼフ・カイルベルト指揮ハンブルク国立フィルハーモニー管弦楽団とのステレオ録音によるドヴォルザーク「チェロ協奏曲ロ短調」が名盤として知られている。 1960年前後のステレオ・セッションだが録音も大変良好で彼の味わいある優美なチェロの響きが魅力的である。 紹介のLPジャケットはお馴染みのキング「世界の名曲1000シリーズ」(1971年リリース)からの1枚である (写真2 LPジャケット、GT 1066/写真2 LPレーベル面)。 またこのレコード第二面にはエンドレス弦楽四重奏団によるドヴォルザーク「弦楽四重奏曲第12番”アメリカ”」が収録されている。 ちなみにエンドレス弦楽四重奏団(Endres Quartet)はライホルト・バルヒェット(Reinhold Barchet/1920~1962)を中心に結成されたバルヒェット弦楽四重奏団の後継団体と云われている。 こちらも現在では独テレフンケンの貴重ステレオ音源となっている。