ルーマニアの名指揮者”オットー・アッカーマン”の放送録音音源
ルマーニア出身の名指揮者オットー・アッカーマン(Otto Ackermann /1909~1960)はオペラ指揮者としてルーマニア、ドイツ、スイス等々のオペラ・ハウスで戦前から戦後にかけて活躍、ワーグナーも得意とした人だったが50歳で亡くなったため日本では「知る人ぞ知る」指揮者のひとりである。 それゆえにレコード録音は少なく代表盤は1953年EMIモノラル録音、エリザーベト・シュヴァルツコップ主演のレハール「メリー・ウィドゥ」かと思われる。 今回は彼の貴重な放送録音音源からチューリヒ・トーンハレ管弦楽団を振ったベートーヴェン「交響曲第5番・第7番」ドヴォルザーク「交響曲第9番”新世界から”・チェロ協奏曲」(チェロ:ポール・トゥルトリエ)が収めらた2CDセットを紹介したい(写真1 オットー・アッカーマン&ポール・トゥルトリのCD掲載写真/写真2 CDジャケット、伊DATUMDAT 12324)。 これらの録音はデータによれば1952年から1956年にかけてのラジオ放送用モノラル音源で放送で使用されたアセテート原盤からの復刻とされている。 ちなみにアセテート原盤とはレコード生産の前段階のディスクで1950年代当時放送用やプロモーション用としてよく利用されたそうである。 音質も良好でこの録音もデジタル・リマスターによりさらにクリアになっている。 またこのレーベル「伊DATUM」も「漫遊記762-グィード・カンテッリ」で取り上げた「伊Stradivarius」系列で歴史的録音がメインで興味深かった(写真3 CD演奏・録音データ)。