ロジェストヴェンスキー&ストックホルム・フィルによる珍しいライブ盤
今回はゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(Gennady Rozhdestvesky-1931~2018)がストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団首席時代のちょっと珍しいライブ盤から取り上げてみたい。 ちなみにこのオーケストラは1992年に「ロイヤル」の冠を受け現在ではロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団の名称で呼ばれている。 紹介LPは1979年にこのコンビで当時のソヴィエト連邦に演奏旅行を行った際、レニングラード (現在のサンクトペテルブルク)でのコンサート(1979年2月10日)からシベリウス「交響曲第5番」とショスタコーヴィチの舞踊音楽「ボルト」組曲からの抜粋が収録されている。 会場はレニングラード・フィルハーモニー大ホールである。 ロジェストヴェンスキーは「モスクワ放送交響楽団」音楽監督時代すでにシベリウス交響曲全集録音を完結しておりシベリウスは得意のレパートリー、このライブ演奏でもスケール感ある名演を聴かせている。 またフィルアップされたショスタコーヴィチの舞踊音楽「ボルト(ネジ)」は当時の官僚主義を風刺した作品で1931年初演以来長期に渡りバレエの再演はされなかったとのことだがこの組曲版での演奏は多かったようである。 このライブ盤では作品の軽妙洒脱さに聴衆の笑いも収録されている。 写真のLPジャケットは国内盤ビクターから1982年に国内初リリースされたもので露メロディアの音源である (写真1 LPジャケット-ビクターVIC 2336 /写真2 LPレーベル面)。