ヴァン・クライバーン1966年初来日記念盤から
〜 プロコフィエフ&マクダウェル のピアノ協奏曲 〜
今回はこれまた懐かしいヴァン・クライバーン(Van Cliburn /1934~2013、写真1)1966年初来日記念盤から1枚取り上げてみたい。 このLPはプロコフィエフ「ピアノ協奏曲第3番ハ長調」とマクダウェル「ピアノ協奏曲第2番ニ短調」という当時国内盤では大変珍しいカップリングだった (写真2 LPジャケット、日本ビクターSRA-2118 / 写真3 LPレーベル面) 。 筆者がエドワード・マクダウェル(Edward MacDowell /1860~1908)というアメリカの作曲家を知ったのもこのレコードだった。 ちなみにマクダウェルはピアノ協奏曲作品を「第1番イ短調Op.15」とこの「第2番ニ短調作品23」を残している。 どちらもグリ―グの「ピアノ協奏曲」を彷彿させる抒情的でロマンティックな美しい作品だが日本では現在もまだコンサートで取り上げられる機会が少ないのは残念である。 クライバーンはマクダウェルを大変得意としこのレコード録音でもファンタジックで深みのある演奏を聴かせている。 1960年10月シカゴ・オーケストラ・ホールにおけるセッションでウォルター・ヘンドル指揮シカゴ交響楽団のバックも素晴らしい。 指揮者ウォルタ―・ヘンドル(Walter Hendl /1917~2007)はフリッツ・ライナー音楽監督時代のシカゴ交響楽団の指揮者として活躍、1955年戦後初の外来オーケストラ、シンフォニー・オブ・ジ・エアー(SYMPHONY OF THE AIR)にソーア・ジョンソン(Thor Johnson)と共に来日している。