写真集「ショスタコーヴィチ&ムラヴィンスキー」、1992年出版

〜 時間(とき)の終わりに 〜

今回は1992年に発行されたショスタコーヴィチとムラヴィンスキーの貴重な写真集を取り上げてみたい(写真1  写真集表紙)。 撮影者はロシア、ヤロスラヴリ出身の写真家ウラジミール=セミョーノヴィチ・グリゴローヴィチ、彼は1960年代にオーボエ奏者として「キーロフ歌劇場管弦楽団」などに在籍し、またソリストとしても活躍した人である。 そのような関係からも数多くの音楽家たちと親交を持ち写真撮影の許可を得たそうである。 この写真集は彼が撮影した1961年10月ショスタコーヴィチ「交響曲第12番」の初演当時二人の貴重なツーショット写真から1988年1月ムラヴィンスキーとの別れの写真までモノクロ40数点が掲載されている。 ロシア語並びに日本語の2か国語表記、ショスタコーヴィチとムラヴィンスキーの時代を貴重な写真で垣間見ることができた。 またサブタイトル「時間(とき)の終わりに」が「意味深」にも感じ、ムラヴィンスキーが初来日したレニングラード・フィルの公演プログラムも久しぶりに開き懐旧の念に駆られた(写真2  1973年「ムラヴィンスキー&レニングラード・フィル来日公演プログラム表紙」)。

写真1    「写真集-ショスタコーヴィチ&ムラヴィンンスキー」表紙(1992年出版)

写真2    「1973年ムランヴィンスキー&レニングラード・フィル来日公演プログラム表紙」