北イタリア、レール・パスの旅(3)、1999年12月

〜 水の都「ヴェネツィア」にて 〜

水の都ヴェネツィアはアドリア海に面した100余りの小島を多くの橋で繋がれた美しい古都である。 今回旅の起点となる「ミラノ」から鉄道距離でおよそ東へ270Km、当時の特急電車で所要時間2時間50分だった(写真1 ヴェネツィァ行特急電車(ミラノ中央駅)、筆者撮影)。 途中の主な停車駅はヴェローナ/ ヴィチェンツァ/ パドヴァである。 1987年には街全体がユネスコの世界遺産に登録されている。 また車は街の入り口までで街の移動手段は水上バス(ヴァポレット)(写真2筆者撮影)か徒歩になる。 鉄道駅のターミナルはヴェネツィア・サンタ・ルチア駅(写真3筆者撮影)である。 街の大運河に架かる大きな橋の一つリアルト橋(写真4筆者撮影)は「白い巨象」とも呼ばれアーケードになっており商店も立ち並びいつも観光客で賑わいを見せている(写真5  大運河の風景、筆者撮影)。 迷路のような細い路地を進んで行くと所狭しと土産物の出店が立ち並んでいた(写真6筆者撮影)。 街の中心広場のサン・マルコ広場は世界で最も美しい広場とも云われこちらも大勢の観光客でいっぱいだった。 この広場に立つサン・マルコ寺院(写真7筆者撮影)は9世紀に創建されたビザンティン・ロマネスク様式の大聖堂で現在の建物は11世紀に再建されている。 また高さが100m近い鐘楼が寺院の前の角に立っているが寺院と共にこの鐘楼を入れた写真もまた絵になる1枚である(写真8  サン・マルコ寺院と鐘楼、筆者撮影)。 寺院側から広場を眺めると正面にかの「ナポレオン」の命によって建てられたナポレオン翼、右に「旧行政館」、左に「新行政館」が見える(写真9  サン・マルコ寺院側から見た広場、筆者撮影)。 ところでオペラ・ファンの方はこの街の歴史あるオペラ劇場「フェニーチェ劇場」を思いつかれるであろうが事もあろうに修復工事中の1996年1月に火災で全焼してしまった。 しかも再建工事は様々の事情で大幅に遅れ2001年になってようやく開始されたようである。 そして再開場は2003年12月リッカルド・ムーティ指揮によるコンサート、ベートーヴェン「献堂式」序曲で幕が開いたと伝えられている。

(つづく)

写真1    ヴェネチア行き特急電車(IC)、ミラノ中央駅にて(筆者撮影)

写真2    ヴェネツィア水上バス(ヴァポレット)(筆者撮影)

写真3    ヴェネツィア・サンタ・ルチア駅(筆者撮影)

写真4    リアルト橋(筆者撮影)

写真5    ヴェネツィアの大運河の風景(筆者撮影)

写真6    路地の出店(筆者撮影)

写真7    サン・マルコ寺院(筆者撮影)

写真8    サン・マルコ寺院と鐘楼(筆者撮影)

写真9    寺院側から眺めたサン・マルコ広場(筆者撮影)