南ドイツ-バイエルン地方の原風景を行く、1987年夏

-ロッテンブーフ修道院
-オーバーアマガウの童話の家
-リンダーホーフ城
-ガルミッシュ=パルテンキルヒェン

バイエルン州都ミュンヘンから南へ風光明媚なシュタルンベルク湖(Starnberger See)を経由しのどかな田園地帯を走り抜けると大きな塔が見えてくる。 この街ロッテンブーフ(Rottenbuch)最大の見どころロッテンブーフ修道院(マリエ・ゲブルト修道院)の塔である(写真1  ロッテンブーフ修道院、筆者撮影)。 11世紀に創設された歴史的建造物で塔は本堂とは独立して建てられている。 内装はロココ・スタイル、その見事な装飾に圧倒される(写真2  修道院聖堂内主祭壇/ 写真3  聖堂パイプオルガン、以上筆者撮影)。 また聖堂内に描かれたフレスコ画も見事だった。
さらに南へ進むと10年に1度村人総出演で上演される「キリストの受難劇」で知られるオーバーアマガウ(Oberammergau)の美しい小さな村に着く。 普段は静かで落ち着いた村がこのシーズンは世界中から観光客で大賑わいになるそうだ。 因みに次回の公演は来年2020年5月から10月に予定されているようだ(写真4  バイエルン地方の原風景「オーバーアマガウ」、筆者撮影)。 またこの村にはペローの童話集やグリム童話集で有名な「赤ずきん」などをテーマにしたフレスコ画が家々の外壁に描かれた一帯がある。 こちらも観光客の人気の的であった(写真5  「赤ずきん」が描かれた家、筆者撮影)。
ここからまた少し走ると謎の死を遂げたバイエルン国王「ルートヴィッヒII世」が創建した「リンダーホーフ城」がある。 彼は相当な「ワグネリアン」・「狂王」としても知られフュッセン近郊にある有名なノイシュヴァンシュタイン城も残しバイロイト祝祭劇場の建設に財力を提供した。 さてこのリンダーホ-フ城は1878年に完成した城で彼はこちらで長期間を過ごし別名「リンダーホフ宮殿」とも呼ばれている。 建物もさることながら庭園も大変美しい(写真6  リンダーホーフ城の入場チケット、ドイツ・マルク表示が懐かしい /  写真7・8  城の庭園、筆者撮影)。
この日筆者が最後に訪れた街はリヒャルト・シュトラウスが晩年を過ごし名誉市民の称号も受けたオーストリア国境にも近いガルミッシュ=パルテンキルヒェンである。 ドイツ最高峰ツークシュピッツェ山の北麓に位置する(写真9  ガルミッシュ=パルテンキルヒェン、ポストカード)。 因みにR.シュトラウスはアルプス交響曲作品64を1911年にこの地の山荘でスケッチを開始、1914年から本格的に作曲に取りかかっている。 筆者が訪れた当日は夏祭なのだろうか音楽隊の行進もあり街中は人出も多かった(写真10  ガルミッシュ=パルテンキルヒェン、筆者撮影)。

写真1    ロッテンブーフ修道院(筆者撮影)

写真2  ロッテンブーフ修道院、聖堂内部主祭壇(筆者撮影)

写真3   ロッテンブーフ修道院、聖堂パイプオルガン(筆者撮影)

写真4    オーバーアマガアウ風景(筆者撮影)

写真5    童話「赤ずきん」のフレスコ画が描かれた家(筆者撮影)

写真6    リンダーホーフ城の入場チケット

写真7    リンダーホーフ城の庭園(1)(筆者撮影)

写真8    リンダーホーフ城の庭園(2)(筆者撮影)

写真9    ガルミッシュ=パルテンキルヒェンのポストカード

写真10    ガルミッシュ=パルテンキルヒェンの街(筆者撮影)